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Looking for the Nostalgia

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「認知症を生きるということ 〜治療とケアの最前線〜」

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書籍の装画を担当しました。

「認知症を生きるということ 〜治療とケアの最前線〜」
中村尚樹 著(草思社)です。

このお仕事は昨年マルプギャラリーでさせていただいた
個展がキッカケとなったのでとても嬉しいです。

草思社さんの編集の方が個展を観に来てくださっていて、
それでご依頼いただいたのです。

装幀もマルプデザインの清水良洋さんです。

実はこういう関連の本のお仕事は、ずっとやりたいと思っていました。

病気や介護等の本は堅いイメージがあってなかなか手に取りづらい気がして、
自分のイラストレーションなら柔らかいイメージで手に取りやすそうなものが
出来るんじゃないかなと思っていました。(偉そうですが。)

うちの父親も障害を持っていて何かと世話をしたり手続きをしたりしているので、
多少なりとも介護をする側の心境や現状を理解出来るし、
その事もイラストレーションに反映出来るとも思いました。

今回の本の仕事に関して僕の解釈は、
実際に人が寄り添っている様なものだと、現実のいつもしている介護を
思い起こさせて重い気持ちになってしまう。

かと言って妙に明るかったりユーモアの要素が入ると、
リアリティもなく、病と介護に闘っている人は受け入れられるゆとりもないので
逆に疲れてしまう。

なのであまり意味を持たせず、
でもどこかホッとさせるような何気ない風景を描いて、
手に取りやすく出来ればと思いました。

病気や障害というのは本人が一番大変だと思うけど、
そのまわりの人達もとても大変で、体力的にも精神的にも、
また何より経済的にも大きな負担がかかります。

介護というのは実際のケアだけでなく、介護保険の申請や手続きをしたり、
デイケアやデイサービスや施設を利用する為に地域のケアマネージャーを登録して
そこで相談してプランを練ったり(ケアマネージャーを登録してそこを通さないと
デイケアやデイサービスなんかの介護サービスは利用できない。)、
その為の手続きをしたり等色々と動き回らなければならない。

また介護をしている人達は自分達の生活環境やそれぞれの人間関係の中で
精一杯の事をしているにもかかわらず、当事者ではない周りからは
「どうしてもっと要領良く出来ないのか。」
「もっと思いやりを持ってあげられないのだろうか。」
などと言われたりする(気がする)ので、
それがまたストレスとなり追い込まれていく。

介護の実態の一部はそういう事だ。

病気や介護は、本人やまわりの人達、制度やシステム等、
あらゆる多角的な面での理解が必要なんだと思う。

その為にこういった本が興味や理解へのキッカケとなったりするのだろうし、
手に取りやすくする為にイラストレーションというのは
重要な働きをするのだと思うし、
今後もっと沢山こういう仕事もやっていければなと思っています。

身近に認知症の人がいる方、介護をされている方、
認知症や介護の事を知りたい方、装幀が気になった方、
是非手に取ってみてください。

よろしくお願いします。
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by shimizumigiwa | 2009-01-20 03:23 | Works
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